デイサービス訪問
私たちの学童保育では、夏休みに学校の近くのデイサービスセンターへ訪問活動に行きます。高齢者の方々との交流が目的で、夏休みの恒例行事になっています。
少し前の話になりますが、子どもたちを初引率して行って来ました。施設の訪問活動は先住犬のトチと一緒に経験済みでしたが、プログラムを考えたり、進行をするのは、意外にも初めての経験でした。
毎年、小学生の子どもたちが訪問するのを楽しみにしてくださっている利用者の方が多いと聞いていました。
なので、プログラムの中で、一緒に何かできることが組み込めたらいいなと思いました。
単純ですが、利用者の方と子どもたちが手を取り合ってできる、『おちゃらかほい』を入れました。
行く前から、そんなん恥ずかしくてできひんわ、と言っていた子どもたちも、いざ訪問してみると、
1年生から順番に、利用者のおじいさん・おばあさんの前にささっと立って、遊び始めました。
他にもみんなで歌を歌ったり、子どもたちの代表がけん玉を披露したり、クイズをしたりして、
楽しいひとときがあっと言う間に過ぎてしまいました。
こちらからは、夏休みの間に作ったプラバンのキーホルダーや折り紙作品をおみやげに持って行ったのですが、
利用者の方々も毎日時間をかけて折り紙で作ったくす玉を、子どもたちにプレゼントしてくださいました。
最後に、みんなで『ふるさと』を歌ったのですが・・・
利用者の方々のお顔を見ながら歌っていると、義父や義母のことを思い出してしまいました。
いるはずがないのに、そこにいるはずがないのに・・・
私は義父や義母の姿を探していました。
義父や義母もこんなふうに、デイサービスの施設で過ごしていた時間があったんだな、と。
義父は最後の入院の時、亡くなる数週間前に、主人に『もう一度デイサービスに行きたい。』と言っていたらしいのです。
入浴させてもらえて、好きな囲碁や将棋ができて、カラオケもして、しんどかったらベッドで休ませてもらって、おいしい食事も食べさせてもらえて・・・家で自分のペースで過ごすのが好きな義父でしたが、気晴らしに人と会うために、とデイサービスにも喜んで行っていたものです。
義母は、自分ひとりで行くのは嫌がり、いつも義父と一緒に行きたがっていましたが、ひとりで行く日でも、帰ってくれば『楽しかった』と言い、『みんなが、まさこさん、まさこさんて言うてくれはるねん』とちやほやしてもらうのをとても嬉しがっていました。
意外なことに、まだまだ喪失感の方が大きいみたいです。
最後に家に帰してあげたかった、という思いが、私の中に残っているからかもしれません。
もう一度、元気な姿で、旅行も連れて行ってあげたかったし、おいしいものを食べに出かけたかった・・・
子どもたちにとってもいい思い出のひとつになったと思いますが、私にとっても良い経験をさせてもらえる訪問活動になりました。
by miyonara
| 2016-08-30 00:14
| 介護のこと・福祉のこと